Liar Game 〜1×5〜
第6章 秘密
櫻井「涼野くん…ごめんね…」
聖輝「えっ?」
櫻井「キスマーク…またつけちゃった…」
聖輝「まっまぁ、つけてしまったものは仕方ないですよ。」
櫻井「俺…気持ち悪いよね…」
聖輝「えっ?」
櫻井「男の子にこんなにキスマークつけて…しかも好きだって言って…」
櫻井「俺…自分でも何がしたいか分からない…」
聖輝「気持ち悪くないですよ…?」
櫻井「えっ…?」
聖輝「確かに、最初キスマークつけられた時はゾッとしました。隠すのも大変だし…見るのも嫌でした。」
聖輝「でも…何だろう…今じゃこのキスマーク…嫌だって思わないんですよね。」
聖輝「これは愛の印だって思うと…何だか嬉しく感じて…」
聖輝「僕おかしいですよね!キスマークつけられて喜ぶなんて…」
櫻井「おかしくないよ…俺も同じだから…」
櫻井「俺達…互いに依存してるかもしれないね。」
聖輝「依存…」
櫻井「そう…だからこうやってキスマークを付け合い…離れないようにしているのかもしれない。」
聖輝「離れないように…」
櫻井「涼野くん…お願い…今日だけ…今日だけ…甘えさせて…?」
櫻井「もうこれ以上涼野くんには迷惑かけない…約束する…」
聖輝「そんな…迷惑だなんて…」
櫻井「お互いを守る為にも…今日でこういう関係は終わらせよう。」
櫻井「明日からはただの先輩後輩に戻る。」
聖輝「そんな…」
櫻井「俺だって辛いけど…俺…涼野くんを守りたい…」
櫻井「きみを守りたいんだ。」
聖輝「櫻井さん…」
櫻井「今日一日のことは…ここだけの秘密…俺達だけの秘密。」
聖輝「秘密…」
櫻井「今日のことは忘れろなんて言わない…ただ…誰にも言わず、心の中に閉まっておいてほしい。」
櫻井「俺達だけの想い出にしたいから。」
聖輝「想い出……」
櫻井さんとの想い出……
櫻井「涼野くん…俺のわがまま…聞いてくれる…?」
聖輝「……はい……」