
大切な人へ
第61章 願いが叶う
井川くんは家族に別れた事を伝えてくれてた
言いづらかっただろうな...
私があんな挨拶してたしお世話になったし...
今度ご挨拶にいきたいって言ったら
嫌そうだったけど了承してくれた
_________
久しぶりの井川くんの家...
緊張しながらドアを開けた
「美優ちゃんいらっしゃい!久しぶりね~♪
また綺麗になったんじゃない?
よかったらいつでも食事しに来てほしいわ」
きゃーってハイテンションで
お母さんは迎えてくれました 笑
謝ろうとしても間髪入れず話題を振られてしまう...
お茶を入れてくれたお母さんの手を握って
『お母さん!ごめんなさい...
もう聞いてると思うんですけど
ご挨拶に来るの遅くなってすみません____』
謝る私にお母さんは...お礼を言ってくれた
私のお陰で今の大学にも入れたって
「それに...慎也は変わったと思うの
食事でも美味しいって言ってくれるようになったし
今まで学校での事とか彼女の話しなんてしなかった」
そうなんだ...
彼はまだ部活から帰ってきてない
『井川くんは元々優しい人です
よかったらまた野球見に行ってあげてください
きっと喜ぶと思いますよ。かっこいいですしね』
お母さんは彼の野球は小学校以来見ていないそうだ
彼のお父さんは出版会社の役員さん
お母さんは美容サロンで働いている
2人とも忙しいからね....
でもまた見に行くわって言ってくれたよ
また動画撮って送るって言ったら喜んでたよ
その後2人で久しぶりに食事を作ったの
私のお箸や食器はまだ置いててくれてた...
健くんもお父さんも帰ってきて
前と変わらない感じで迎えてくれた__
私はなんて幸せものなんだろう
嬉しくて泣き出してしまった頃
井川くんが帰ってきて
また泣いてんのかって言われてしまった...
