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シャンプーしてたら、思いの外
髪質が良い事に驚いて

乾かしたら男には珍しくサラサラした手触りに感激して

…長らく放置してたと言うその髪にハサミを入れた時は、何とも言えない高揚感に包まれた。


切りながら色々と当たり障りない話をして

「相葉雅紀」なんて芸能人みたいな名前だとか
年齢は俺と大して変わらなかったとか
日雇いの仕事をしてるだとか


ソイツ…雅紀の事を少しずつ知って行った。





それから、雅紀は俺専属のカットモデルになって

…カットモデルからいつしか友達になって

今じゃ、俺の都合より雅紀の都合でここに来てカットして

…放っとくと、自分に無頓着な雅紀はすぐに小汚くなるけど

そこは俺が軌道修正して。


そして気が付いたら

俺にとって、雅紀は「トクベツな存在」に昇格していた。



…なんてのは

雅紀には言わないけどね。