
おにごっこ学園
第19章 知打静パート 2
次の日。
またメイドに抱きつかれて朝を迎える。
どうやらいつまでも居座るつもりらしい。
厄介な女が来たものだ。
メイドは起きると
「ご主人様っ!今日も朝食作って差し上げます!」
そう言って朝食を持ってくる。
頼んだつもりはないのだが。
「そういえば、ご主人様はご家族はいないんですか?姿が見えませんが」
「母は死んだと聞かされている。父は何年か前から地下にこもって出てこない。兄は学校に行ってるんだろう。夜中にしか帰ってこない」
「えっ、お兄様がいるんですか?」
「あぁそうだ」
何故そんなことを聞くのか……
コイツ、やはりスパイか。
そういえば昨日も屋敷の中をしきりに見回していた。
いったい何を調べている……
