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僕たちは、いつか

第3章 狂った歯車

あの日から僕は紘也を何となく避け始めた

紘也は悪くない

でも自分の気持ちに満足できなくて
紘也に当たってしまうような形になってしまった

そろそろ何か言ってくる頃かなと思ったが
紘也は興味なさげに
避けている理由を聞いてくるどころか
僕に一切話しかけようとしない

それもそれで僕は不満だった

何で?
ねぇ、何で?って
自分で自分に聞いてばっかり

大体自分から避け始めたのに
何でこんなに紘也に心の中で縋ってるんだろう

「僕ってこんなわがままで面倒な奴だったっけ」
っていつの間にか1人でぼやいてた

それでやっぱり紘也のこと大事に思ってる事に
やっと気が付いた

それでも勇気が出ない
紘也に本当の気持ちを伝えられない
ごめんねって、それすら言えない

僕は本当にしょうもない奴。

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