となりのアイツ AN
第36章 誤解4 かずくん
いつ返事が来てもすぐわかるように 携帯をジッパー付きの袋に二重に包んで 浴室にまで持ち込んだ。
シャンプーを流す度、身体の泡を流す度にモニターを見て着信音を聞き逃していないかと確かめる。
だけど一向に「既読」の文字はつかず・・・
もちろんLINEだけじゃなくて電話もメールも来ない。
怒ってる・・・?
いつもいつも 勝手に怒ったり喋らなくなったりする俺に・・・今度こそうんざりしてる・・・?
まーくん・・・ごめん・・・
俺ほんとに謝るから・・・
諦め悪く ベッドの中にまで持ち込んだ携帯を握り締めながら、俺はなかなか寝付けなかった。
まーくん・・・今どこで何してるの?
もしかして 俺に愛想尽かして今頃もこみちと・・・
なんてことまで考えてしまう
そんなことありえない、と思いながらも
まーくん・・・俺、胸が痛いよ・・・