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となりのアイツ AN

第40章 前進3 かずくん

3-1

ブランコを漕ぎながら、俺は昔のことを思い出していた。



小学校のグランドのブランコ。
夕方遅くまでいつも遊んでた。


保育園の頃は 靴を飛ばした距離を競っていたけど、
いつしかそれは どれだけ高くまで漕げるか、とか
どれだけ遠くまで飛び降りることが出来るか、っていう
危険を伴った競争に変わっていって・・・


勢い余って ブランコから落ちかけたことは何度もあったし、飛び降りるときに怪我をしたこともあった。

一度なんて モロに顔から落ちて 前歯がぐらぐらになり、顔面血だらけになったりして・・・




・・・だけど、何度痛い目にあってもやめなかった。



もっと高く、もっと遠くへ、と毎日漕ぎ続けてたあの頃。

何だか空も飛べそうな気がしてたあの頃。

望めば何にでもなれそうな気がしてたあの頃。


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