となりのアイツ AN
第50章 願い5 まーくん
「アッ!」
という短い叫びとザザーッと滑り落ちるような音。
続いて
「イッテェ・・・」
という小さな呻き声。
「かずくん?大丈夫?」
地面の窪みに足を取られ、傾斜を滑り落ちたみたい。
泥だらけになったジーンズの上から かずくんが痛そうに足を押さえてる。
「怪我したの?ごめん、ごめんねっ?」
「・・・だから、なんでお前が謝るの・・・?
・・・でも・・・捕まえた・・・」
痛そうに顔を顰めながら
それでもかずくんはそう言って、しっかり俺に抱きついてきた。