テキストサイズ

となりのアイツ AN

第52章 大人への階段1 かずくん


1-1

狂ったように咲いてた桜の花が すっかり散り果て
緑が眩しい季節になった頃 
ふと思い出したことがある


・・・そういえば例のもの・・・、消費期限が迫ってた一箱は 
もうとっくに期限切れになってるはずだけど・・・

まーくん、アレどうしたんだろう・・・


捨てたのかな
いや、でも期限切れ=即 使えない、ってわけでもないし・・・


だけど、そんなこと聞いたら

「え?かずくん、ソコ気になるの?それって 期限切れててもいいから使いたいってこと?」

なんて真正面から問われそうで・・・


YESともNOとも返事をしにくい俺は 
結局そのことには触れられないまま、
ここに来て二度目の梅雨を目前にしていた






ストーリーメニュー

TOPTOPへ