
となりのアイツ AN
第82章 それぞれの夏1 かずくん
それは全部 自信を持って真実だと言えるのに
まーくんの寂しそうな声が その自信を揺さぶる
俺 まーくんのこと傷つけたのかな
・・・そう訊けば まーくんは
笑って否定するに決まってる
俺だって 悪いコトしたつもりは無いから
謝るのも何だか違う気がして
結局何も言えないまま
その後は 二人とも 何でもないフリで過ごしたけど
気持ちのこもらない会話は上滑りして
何を話したのかも覚えてないままに
いつも通り おやすみ、と挨拶をした
自分ちに戻って一人 小さな溜息を吐く
何がいけなかったんだろう・・・
もしかして 俺達 またすれ違っちゃうんじゃないだろうな・・・
