
催眠術 SO & AN
第3章 催眠術なんかにかかる筈無い3 翔
3-1
「恋に積極的になれる」
そう言葉にしながらカードを引いたあの日から
自分の中でカチリとスイッチが入ったように 行動的になった俺
でも しょうがないだろ?
智くんは こんなにも綺麗でカッコよくて、
俺なんかじゃ 到底適わないような才能をたくさん持ってる人なのに、その中身は純粋で可愛くて 庇護欲を唆る子供みたいな人なんだから
見つめれば見つめるほどに 目を離すことができなくなってしまう
言葉にしてもこの想いが軽くなるわけじゃないけれど、
心と身体の奥底から次々溢れ出てくる愛しさは
もう 自分の中に秘めておけるものじゃ なくなってるんだ
