
POISON TEACHER
第3章 外へ出たら上も下も糞もない。
『そういえば、昨日の夜偶然慶くん見かけたわ。』
帰りの途中
血だらけの状態で
元気がなかったらしい。
『慶くんのお母さんにその事聞いた?』
理恵と慶一は
家が隣同士のご近所さんなのだ。
『うん。聞いてみたけど、
おばさんも同じこと聞いたけど
慶くんおばさんに何にも話さなくて、
逆にこっちが聞いてくれんって頼まれて』
『多分、あいつ
理恵にたずねられても、
…イヤ、
絶対誰にも話さないな!』
『何で何で?』
女性陣は理解できない様子だった。
『わかるさ!
女にはわからんかもしれないけど
男は誰にも頼らずひとりきりになりたいときがあるんだよ。』
『話せば楽なのに
いっぱい愚痴ったらスッキリするはずよ』
タカシ、英太の男性陣は
『はぁっ!』
とため息をついた。
『愚痴を言ったとしてもスッキリしないのが男なんだ。
何かを解決しない限り、絶対スッキリしない。』
『男って
ホントプライド高いわね。』
女性陣は呆れた口調で愚痴った。
