POISON TEACHER
第19章 広島7Days TRAVEL toTROUBLE 4日目
『あの子が、さやを可愛がってくれてた
訳は…………………、』
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《溝坂&さやside》
溝坂は目を覚まし、
さやの部屋にノックをかけ
さやは溝坂を中に入れた
溝坂は椅子に深く座り、
『一昨日の宮島で
文美って子が亡くなって一周忌か?』
さやは
ベッドに仰向けになった状態で
話した。
『そうよ…
私と同じ父親に捨てられて
貧乏な母子家庭だったのよ……
私は文美姉ちゃんに憧れてたの
………強くて、
………優しくて
明るく屈託のない文美姉ちゃんに
………なりたかった!!!
……でも、文美姉ちゃんも
やっぱり女の子だった………』
さやの瞳が少しウルウルとした姿に
溝坂はうっすらと見えた
『文美姉ちゃんはお金が貧乏で
高校には進学できなかった。
でも、中卒の人を雇えるほど余裕がなかった。
その時菅原の会社の秘書として
雇われた………、
でもアイツは、文美姉ちゃんを
奴隷のように酷使したの
立場が非常に弱くて、
少しでも逆らえば
生きる手段がない文美姉ちゃんは
なす術がなかった。
ついに、文美姉ちゃんは
……………自殺した!!』