
Perfect Romance
第16章 告白
外回りがない今日は、朝からパソコンに向かってばかりで
目は疲れるし、…ずっと座ってるのも苦痛
「…雅紀、休憩しない?」
それは隣の大ちゃんも全く同じらしく、…合間を見ては二人でちょこちょこ席を外していた
今も、喫煙所横の自販機の前のベンチで休憩中
「あぁもう…デスクワークはやだ!」
駄々っ子みたいに言ってるのは…俺じゃない
大ちゃんの方だ
「先輩のくせに…」
「お前には言われたくない」
「…仕事はちゃんとしてるもんね」
こんなに気軽に話してる先輩なんて、今までいなかった
それを思うと
ここに異動になって、本当良かったと思う
「なぁ、雅紀ー」
「なに?」
缶コーヒーを一口飲んだ大ちゃんが、俺の方を向いた
「…何で断られたの?」
「え?」
「にの」
…あ、朝の話か
大ちゃん、いつもいきなり主語なしで始まるから
分からないんだよな
まぁ、ここは俺も人の事はあまり言えないけど
「にのは、何て言ってるの?」
「あのね…」
大ちゃんの考えは分からないけど
聞いてくれるって事は…何か期待できるかも?
