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キラキラ

第7章 ナチュラル

翔くんが、俺に抱きついて、首をふる。

「………ごめん、無理」

この状況で動くなって?
無理。

俺は腰をゆっくり突き上げた。

「ああっ………あっ」

翔くんが首をのけぞらせて声をあげた。

「やっ………あっ…………潤…………っ!」

ガクガクとゆさぶると、翔くんがしがみついてくる。

「なに………っ…すご………あっ」

「翔くん…………翔くんっ」

「潤っ…や……………これっ」

いいところに深くささってるからか、翔くんの乱れかたが半端ない。

そんな姿や声に煽られ、俺も完全に余裕をなくした。
二人で、快感の先をめざして、絡み合う。

「翔くんっ…………」

「あっ…………あっ……もう……あ」

「イって…………っ」

「はっ…………あああっ」

次の瞬間、翔くんが二度目の精を吐き出した。
同時に締め付けられた刺激で、俺も翔くんの中に達した。





キッチンの床で、二人で並んでぐったり寝転ぶ。はたからみたらすごい状況だ。

「どーすんだ…………これ…………」

翔くんが、苦笑いしながら、手の甲を額にやり目を閉じた。

床もマットもぐちゃぐちゃで。
自分たちもぐちゃぐちゃで。

「…………翔くんが、しかけてきたんじゃん」

「俺は、…………こんな最後までする気なかったし…………」

「でも、気持ちよかったでしょ?」

「…………………まあ、な」

赤い顔で、横目でこちらをみる翔くんに、いたずらっぽく笑ってみせた。

翔くんが、はあっとためいきをつく。

「潤………」

「ん?」

「腹へった」

「…………とりあえずシャワーあびよっか」

笑って翔くんの頬に手をあてて、軽くキス。
翔くんも、笑顔で応えてくる。
 
どうしようもなく好き。
翔くんが好き。

軽いキスを続けながら思う。

それにしても、俺を組み敷いたときの翔くん、カッコよかったな。


一瞬だけ、抱かれてもいいかなって思ってしまったのは、…………内緒だけどね。



               end



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