キラキラ
第37章 寵愛一身
優しい口づけが、顔中に降ってきた。
思わず笑っちゃうくらい。
「う……ふふ」
くすぐったくて体をよじろうとしたら、耳を触られて、
「ひっ」
……そのまま耳朶を、食べられた。
「ひって……(笑)」
「……ああっ……」
耳元で笑われて、熱い吐息がかかった拍子に、ビリビリと電気が背筋を走った。
思わず声をあげると、そのまま松本の舌が俺の耳の穴に差し込まれる。
生き物ののような生暖かな舌に、ベロりとなめあげられ、
「ああ……っ……あ」
松本の肩につかまる手に力がこもった。
そのまま執拗に何度も耳を舐められる。
くすぐったいのか気持ちいいのかよく分からないけど……
「感じるんだ……耳」
不快ではない。
「わかんな……あっ……」
耳を優しく撫でられてから、やがて、松本のキスは、下に下に移動して、顎から鎖骨におちてゆく。
既に力の入らない体から、そのまま器用にシャツをぬきとられ、上半身裸になった。
流れるような一連の仕草に、こーゆーの慣れてるのかな、とちょっと疑問に思ったけど。
「……俺だって緊張してるよ。ほら」
と、自分も脱いだ裸の胸に手を導かれて添えてみれば、驚くほど早い鼓動に、ほっとする。
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