キラキラ
第39章 バースト12
「……………」
「えっ…何で?」
俺の発言に、翔は黙り、かずは驚きの声をあげた。
対称的な2人の様子に、………ああ、翔にとっては想定内だったのかもな、と思った。
あの女と会ってる時に、俺の存在を喋っててもおかしくないもんね。
俺が、口を引き結んでると、
「………それで?」
翔が低い声で先を促した。
「………そこで過剰に驚いちゃったから、制御に失敗した」
「……そうか」
翔は、苦い表情で黙りこくる。
かずは、………え?と、1人わけわかんないという顔をしてる。
「その人……なんなの?なんでわざわざ潤くんにそんなこと確認しにきてんの」
詳しい話を知らないのだろう。
……翔の…見合い相手なんて言うのも嫌だけど。
「なんか、宣戦布告されたよ。私も翔を好きになったとかいってさ」
「……………はァァ?!」
一瞬の沈黙ののち、かずが不快指数100の顔で、声をあげ。
「……………あのバカ」
翔は、小さくそう吐き捨てて、頭を抱えた。
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