キラキラ
第39章 バースト12
「…………なに……」
なんだこれ。
唖然とする。
はっきりいって、今の音声にはツッコミどころ満載だ。
この音声だけでは、2人きりかどうかは断言できないけど。
だけど、もう彼女と会わないと言ってたよね。
翔……言ったよね?
嘘じゃん。
この時点でアウトじゃん。
「…………なに?」
それに………デートすんの?
1回だけ?
なにそれ、どーいうこと。
「翔くんがね。お願いしたら、あなたに内緒で一回だけって」
カホがルンルンといった具合で、説明するのを、俺は遠くに聞く。
理由はあるんだろう。
きっと何かが。
……でも…………一回だろうが、なんだろうが、ありえない。
「………アウトだよ」
完っ全に。
俺は呟いて、歩き出した。
正確には、そこから逃げ出した。
嬉しそうな顔をしてるカホをみたくなくて。
ショックな顔をしてる俺を見られたくなくて。
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