キラキラ
第24章 バースト5
息がしたいのにできない俺の状況。
気がついた翔が、動きをとめたけど、そんなことでとめてほしくない俺は、少し甘えてみた。
「………おまえ、キス好きだな」
「うん。好き」
嬉しそうに微笑んだ翔に、にっこり笑いかけ、翔の体を引き寄せた。
ポッタリした唇を軽くあけ、俺の唇をはさむように、啄んでくるのを、心地よくうけとめる。
「………ん……はぁ」
まるでマウストゥマウスのように、時折翔が息を吹き込んでくる。
息をしろ、と言われているみたいで、その都度唇をはなし、ゆっくり深呼吸した。
弛緩した体を貫くように、じわじわと翔の腰がすすむ。
体の中が満たされてゆく。
やがて、静かに体を倒し、俺の体に覆い被さるように、肘をついた翔は、ゆっくりと、でも力強く、ぐん……と腰をつきだした。
「ふっ……ああっ………」
奥の奥まで。
これ以上ないくらいの奥まで、突き刺され。
今度こそ息がとまった。
「はぁ……翔………」
翔は、ふう………とため息をついて、汗だくな俺の唇に額にキスをして、嬉しそうに
「……ひとつになったよ」
と、囁いた。
「………ほんと……?」
「ああ………ほんと」
返事をするかのように、温かくてずっしりしたものが体の中でとくんと動いた。
「………ほんとだ」
翔が照れ臭そうに笑った。
痛い気もするし、苦しい気もする。
だけど、それ以上に、嬉しさが上回る。
体を繋げるってすごい事だと、改めて思う。
俺の体の中の、一番奥深い場所で、翔を受け入れることができた。
抱き締めあっても、絶対重ならない場所に。
「………で。なんで泣く?」
翔がおかしそうな声音で俺の髪を撫でた。
「………嬉しいから」
ポロポロ出てきた涙。
翔は、優しく目尻に唇を這わした。
「………痛くねぇか」
「………うん」
「あったかいな………おまえの中」
「………そう?」
「つか、すげぇ熱い」