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「気が付いた時には君を求めていた。壊したくなるぐらいに愛してた……。でもあの頃の僕は、君の気持なんかどうでもいいとさえ思っていたんだ。初めからあれはおまじないなんかじゃなかった。神から君を奪いたかったんだ……ただ、君を僕の一番側に置いておきたかった」

そう、おまじないなんかじゃなかった……
いつからか気付いていたそのことを、リュヌは心の中で繰り返していた。

「だけどリュヌ、今は違うよ。君も僕を同じように愛してくれているって聞けて……心から嬉しいよ」

同じように……
それは少し違うように思えた。
二人の愛の形は少し違う。

しかしその違いをはっきり説明することはできないし、愛しているのは確かだった。

もっと、自分の気持ちを……ジュールに伝えたい。

そもそも愛に形なんてあるのか分からない。自分の気持ちを伝えられればそれでいい。

「離れてから、僕もすごく苦しんだんだ……いろいろ学んだから。でも、神に背くことだと思っても抑えきれない気持ちがあるということを、それが愛だってことを僕は知ったんだ……それが正しいかは分からないけど、確かに愛だって」

するとジュールは、少し苛立ちを見せながらリュヌを組み敷いた。