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ビタミン剤

第12章 カレイドスコープ




「はい、どーぞ。」

手先が器用な智くんが番組の企画で挑戦したのは
カレイドスコープ作り。
番組内では母親のプレゼントにと作成したらしい。

楽屋に戻ると メンバー全員分を作ったからと
取り出して手渡していく。


頭の上に目一杯のクエスチョンマークを
浮かべてるのは
もちろん 天然癒し系の相葉ちゃん。


「カレーに?スープ?
なになに、なにそれ?」


大笑いする末っ子達は2人とも智くんから
手渡された自分の贈り物を手に取って
すぐさま覗きはじめた。


「うお、すっげクオリティ!」


「リーダー、まじですんごいキレイさっすが
嵐の芸術家だね。」




「相葉ちゃんそれ、万華鏡だよ。
ほら、覗きこんで見なよ、回しながら見て
見たらいろいろ形が変わりながら
きらきらしたキレイな細工が施してから。」


「へえそっかぁさすが翔ちゃん。
リーダーありがとね。
じゃあ俺も覗いてみようっと。」


3人が仲良く揃って覗き込んで、感嘆の
声をあげている。


「あれ?智くん、俺の分は?」



俺1人だけなにも手渡されない。
智くんに訊ねてみるとなにやら口元で
もごもごはっきりと言い出しにくそうな
智くんの様子に、なんとなく気配を察した。

たぶん昨夜の言い合いが原因かなと。




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