ビタミン剤
第13章 ぼくのペット
いつもの芋焼酎と赤貝の盛り合わせ。
ワンコロにもエサを与えてやってリビングのテレビの前で酒盛り。
ニノに泣きついて弱音を吐いたとして
もしかしたら今夜くらい?
いや、それはすこし早過ぎやしないか。
俺のひそやかな笑みは声が出るくらいの笑いになってきてた。
満たされた様子のワンコロが膝にじゃれついてくる。
こいつ昨日の夜、潤の腕に抱かれてぐっすりと眠り込んでたんだよなぁ。
もし、今後もそれが続く様であれば俺はこのワンコロの存在をひねり潰すかもしれない。
「おい、ワンコロ。
気をつけとけよ、あくまで俺の相棒としての
立場を忘れるんじゃねえぞ。」
アンアンッアンアンッ
無邪気な鳴き声に無垢な瞳
しっかりと撫でてやりお気に入りのボールで遊んでやって潤の為に十分に演出を仕込んでおく。
遅くなってごめん。
もうすぐ帰る。
11時過ぎに届いた潤からのメール。
俺の胡座の中で丸まって寝るワンコロ。
さあ舞台は整えてるやってるから
はやく、帰っておいで潤。
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