ビタミン剤
第27章 春夏秋冬
あれ?
パジャマを畳んでたら気がついた。
上から2番目のボタンが無くなってるんたけど
「おっかしいなぁ、ゆるんだりとか
してなかったけどなぁ…」
数枚ある中でも1番お気に入りのヤツ
お揃いで貰ったヤツだから
大事にしてたんだけど
「予備のボタンってあったかな?」
念の為に、洗濯槽、乾燥機の
中も見てみたけど
ボタンがおっこっちてたりはしていなかった。
部屋の片隅とかあちこち探し回って
一応ベランダとかもって探してると
「ただいま、って、なにしてんの?」
「あ、おかえり潤。
へへ、ちょっと捜し物。
あのね、今夜はすき焼きだぞぉ」
「マジでっ?
やったね、じゃあ着替えてくるね」
スリッパの足音がかろやかに聞こえたのは
気のせいじゃなくて
顔と手を洗って潤が着替えをしてる
寝室からはご機嫌な鼻唄が聞こえてきてた。
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