ビタミン剤
第28章 フタヨンマルマルのシンデレラ
迷彩柄を贈り続けるのは
このかわいい存在を隠したいって
引き篭もりの賤しい本音
魅力的なこの人をどうにか周囲の目から欺きたい
俺だけが知ってていい魅力に
なるべく誰にも気付いてもらいたくない
誰かに奪われたり
攫われたりしないように
せっせと迷彩柄を贈り続けるんだ
きっと本物の軍服でさえ
本気をだせば
美しく艶やかに着こなしてくれるに違いない
きれいな人だから
卑屈で賤しい恋人の願いは
ただただ、ダサくて見栄えのしない
残念な私服姿だねって言われてるほうが
よっぽど安心して仕事に送り出せる。
翔ちゃんのクローゼットの軍人化計画は
任務4年目に突入
腕枕でぐっすり眠る顔が微笑みを浮かべてる
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える