ビタミン剤
第37章 サンクチュアリィ
Sside
涙が枯れるまで泣いて泣いて泣き続けた
もう無理だ、これ以上駄目だっ
跪いて蹲って立ち上がることが出来ないって
思い込んで決別をむかえたあの頃
俺は1人じゃなかった
いつも優しい仲間が寄り添っててくれた
それにあたたかな先輩方も
力を振り絞って立ち上がって
たくさんの優しい人達に支えられて助けられながら
歩き続けて貴方の隣まで来れたんだ。
バイバイ
最後にそう言って去っていった准一くんの
その背中をずっと追い続けてきた
あの汐風の香る赤い橋の上で
立ち尽くして泣き続けたあの夜
もう一度あの日に戻れるなら
あの日の俺に言ってやりたい
信じた道はまちがいなんかじゃない
流したその涙は無駄になんかならない
貴方の唄声に合わせて俺も歌うよ
優しく響く貴方の唄声の邪魔にならないように
抱き寄せてくれる腕の中で
今夜俺だけに聴かせてくれる優しい愛唄
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