
ビタミン剤
第38章 愛のある風景
ぴたりと重なり合ったまま
かずの身体の痙攣が徐々に治るのを待って
おいらにくっつくように首に埋めていた顔を
持ち上げてキスをする。
「昨日は…すまん。」
「うん、俺もいきなり怒ったりして
ごめんなさ…ぁ……ん」
「なあ…うまく言えねーけどさ
おいらのこっから先の人生に必要なのは、
和也だけだから。
もっと自信もっておいらに愛されてろや」
「…ん…はい…」
「週2かな?」
「なにが?」
週に2回くらい今日みたいな気持ち良いフェラで
目覚めさせてくれると文句なしで最高!
ってことを言い終わる前に肘てつくらって最後の
言葉を遮られた。
「ほら、ちゃんときれいに事後処理して
くださいよっ!」
「へぇーい
お、そうだ来月の連休かずも休みになったから
一緒に海行くぞ、泊りがけでな」
「そんなの聞いてないし絶対にイヤだし!」
文句なんて無視無視!!
一緒に舟なんて乗らなくてもいいし、海の見える
コテージ借りたし。
かずはそこでゲーム三昧してりゃあいいんだ
だけど目覚めた時、眠りにつく時
おめえが隣に居ねえのはいやなんだよ。
おめえがそばにいる風景が当たり前で
おめえと一緒にいることがおいらの日常
海の上でおまえが過ごす部屋の窓を眺めながら
ニヤニヤして釣り竿を垂らしてぇんだ。
