ビタミン剤
第39章 ノクチルカ
「翔が望むだけ
拍手して抱きしめて立ち上がって何度もアンコールするよ。翔がもう無理って言っても俺は翔のことを抱き続けるよ」
「ねぇ、やっぱり帰ろう。
潤に触れられると、すごく気持ちなって
我慢できなくて、きっとおっきな声…でるから
ちゃんとベットの上で…。」
「そうだね。
翔のおっきなかわいい啼き声をどこの誰かに
聞かれたりするの嫌だしね。
声が枯れるくらい気持ち好く喘がせたげる」
途切れた台詞は潤のくちびるがにうばわれる。
足元に漂う蒼白く光る無数の生き物たち。
生物発光
生きて生命を継なぐ為に光りを放っている
誘引、撃退、擬態、それら様々な方法や手段。
世間から色褪せたと言われて誰からも
相手にされなくなる時がきたとしても
唯一潤だけがただ1人
この世で俺を必要としてくれる。
胸を焦がすほどの潤へのこの想いは
紅蓮の炎をあげて消えない炎を燃やし続ける。
そして今夜も
潤の手でくちびるで、そのすべてで情熱的に
官能の炎を燃え上がらせてくれる。
真っ白な灰になっても
またその中から俺を創り上げてくれるから
だから俺は安心して
潤の腕の中で燃え尽きることができるんだ。
おわり
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