星に見ている
第10章 経験値を盗めるなら…
気がつくと――――――…
夕暮れが…夜にシフトチェンジしようとしている……
冬の時間は…あっという間にこの時間を締め括りたがる…
「5時前なのに……暗いですね…さすが…冬」
「――――――ですね…」
先生は、空になった僕のマグカップを下げる――――…
帰れって…事…なのかな――…
でも―――――…今日は、まだ…帰りたくなくて……
うつむいたり…外を見たりしてしまった…
「ねぇ…手塚君―――…」
ビクッと…肩が上がる…
“帰らないの?”って…言われたら…
帰らないといけない……
嫌だなぁ…
「はい……御代わり…
もう少し…おしゃべりに付き合ってくれると…助かるんだけど」