テキストサイズ

えっちの経験値

第21章 佐倉千佳の事情①

元カノはぶっきらぼうに
注文した品を次々と運んでくる。

蓮先生はその度に「咲良」と
声を掛けるが無視されていた。

「蓮先生……ごめんなさい」

店選びを誤ったことを詫びた。

「いいえ。悪いのは俺だから」

どれもこれも美味しそうな料理だが
正直なところ味なんて分からなかった。

蓮先生もきっとそうだろう。

当の元カノはこちらに背を向けている
カウンター席の茶髪の男性に
ひっきりなしに声を掛け笑っていた。

それは蓮先生への当て付けにも見えた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ