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えっちの経験値

第38章 佐倉千佳の事情④

保健室に行ってはみたものの
人の気配は感じられなかった。

拍子抜けしてしまい保健室から出ようと
扉に手を掛けた瞬間だった。

背後から身体を羽交い締めされた。

そして口元まで押さえられ
身動きひとつ取れない。

「千佳先生~ッ。さっきの授業の補習
お願いしま~すッ」
「実技指導な」

私を羽交い締めしている生徒を含め
数人の生徒がこの保健室に隠れていたようだ。

「くそッ。なんで俺が見張り役なんだよ」
「ジャンケン負けたんだからしゃーねーだろ」

ひとりの生徒が廊下に出ると
扉の鍵が閉められた。

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