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Kissからはじめよう SO & AN

第3章 コイゴコロ3 翔

3-1

昼休み、珍しく社内に残っていた 後輩の二宮を誘って昼飯に出かける

実はコイツは大学の後輩でもあるので プライベートでは学生時代のニックネームで呼んでいるのだが、
コイツも社内では俺のことを一応「櫻井さん」と呼ぶものの、会社を一歩出れば 昔と同じく「先輩」なんて呼び方をして 砕けた話し方をするちゃっかりした奴だ


本来ケジメにうるさい俺だが コイツにだけは「まぁいいか」とそれを許してしまうのはなぜだろう 



そういえばコイツは 先輩どころか課長や部長にも やけに馴れ馴れしいところがある

それに二宮宛にかかってくる顧客からの電話も「かずくんはいるかのう・・・」なんて、完全に子供か孫扱いの年配の男声から「カズ、いるかしら」と、ホストにハマった女のような甘い声まで老若男女多種多様。


こういうところが天然の人たらし、と言われる所以なのだろうか


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