Kissからはじめよう SO & AN
第20章 君のために僕がいる3 雅紀
俺はこっそり望遠レンズを取り付けて こそこそと和くんにピントを合わせた
ちょっと逆光気味だけどそれがまたいい感じだ
奥をわざとぼかして明度を上げ、ちょっと白っぽくふんわりした仕上がりになるようにして シャッターを何度か切った
盗み撮りしてるのがバレたら何言われるかわかったもんじゃないから
そそくさとカメラをしまって和くんの方へ歩き出す
近づく俺に気づいて 持ってた缶をゴミ箱に投げ捨てると
「ゲームに負けたほうがメシ奢ることにしようぜ」と笑顔を見せた
「いいけど・・・」