Kissからはじめよう SO & AN
第36章 楽園9 和也
あの日以来、まーくんとはなんとなく連絡取るのを避けていた
いや、俺だけじゃなくて、まーくんからも連絡は無く
固い絆で結ばれたはずの俺たちの間には
冷たい隙間風が吹きまくり
俺の頭の中には「ヤリ逃げ(された?)」
と言う言葉が浮かんでは消える今日この頃
連絡取ってないんだから、当然まーくんがここにいることも知らずに
いきなり、大野さんとまーくんのキスシーン直前、としか見えない状況に出くわしてしまったわけで
「「!」」
固まる俺たちと
「和くん!・・・何で?」
「しょーくん・・・・・・・・・」
即座に反応するあちらサイド
俺は、かちんこちんに固まったままの先輩を残し、踵を返して店の外へと走り出した