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きみがすき

第42章 *かーてんこーる*






相「あー食べたぁ。お腹いっぱい。」


「ね。俺もう入んないや。」

ごちそうさま。と挨拶をしてラーメン屋を後にした俺達。
何度見ても思うけど、その細い体の何処にあの大盛りのラーメンとチャーハン。それに餃子が入るの?って思う。
成長期の中学生みたいだ。


相「うぅ…外はなかなか寒いね。」
そう言って相葉ちゃんは首を竦める。

「うん。暖かい所から出ると余計だよね。」


相「明日の朝も冷えそう…あ、朝ごはん。パンとご飯どっちがいい?」


「ご飯!」


相「くふ。りょーかい。おかずは何にしようかなぁ。」

最早、泊まりの時のお決まりのやり取り。
そんな話をしながら、相葉ちゃんの家までぷらぷらと歩い…ぁ

「…ひっくしゅんっ!!」


相「わ、大丈夫?!」


「ずずっ…あ、大丈夫!冷えたかな?あはは。」

ちょっと恥ずかしい…

相「………」




急に黙った相葉ちゃん。
あれ?と見上げれば…

相「ね 早く帰ろ?暖めてあげたい。」


「は?えっ?」

急に耳元に寄せられた相葉ちゃんの唇から出てきたのは、艶っぽい声に…なんと答えれば。なフレーズ。

そして


ちゅ。


そのまま耳にキスされた。

「ちょっ…!」


相「くふふ。耳もラーメンの匂いがするー(笑)」



だろうね。

ってそうじゃなくて!


相「お風呂。今日も一緒に入ろうね♪」


ボンっ!!!

どこでスイッチが入ったのか、駄目押しの畳み掛けのアノお誘いに、マグマの様に顔が赤くなったであろう俺。

そんな俺を見て、相葉ちゃんは満足そうに笑って
俺の手を取って歩き出す。



…もぉ狡い


相葉ちゃんてね
実は結構 変態だ←



優しいくせに、意地悪で
格好良くて、意外と我が儘で
料理がすごく上手で、ちょっと抜けてて
そんでもって…


相「大ちゃん」


「え?」


相「だいすき」

振り向いて急にそんな事を言う

俺のことが だいすきな



すきで

すきよりもっと

俺の「だいすき」な人


そう返せば
きみは 幸せそうに笑ってくれる





相「♪〜♪♪♪〜〜」

BGMは少しだけ前を歩く相葉ちゃんの鼻歌


俺は、ディープグリーンのマフラーに
にやけっぱなしの口元を そっと隠した








*きみがすき おしまい* 2018.12.23

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