きみがすき
第6章 *ゴ*
どうやってって…
「…普通に言えばいいんじゃない?」
ニ「普通…
実は俺、告白って自分からしたことなくて…。」
俺もだよ…。
こんなときは…
困ったときの…
「…翔くんだ!」
と、俺が、名案を出した時だった。
ドスッと音と共に肩にかかる重力。
「なにー?俺のこと呼んだー?」
聞きなれた声が隣から聞こえた。
俺のえ?と、ニノのえ?が被る。
カウンターに隣同士で座ってた俺とニノ。
そこに肩を組むようにもたれかかる人。
「しょーくん?!」
ニ「櫻井さん!」
櫻「二人で飲んでるなんて、水くさいじゃん!
俺も誘ってよー!」
びっくりしたー。
テンション高い。
だいぶ飲んでるな。
「翔くんもいたんだ。」
櫻「そ、高校の友達と飲んでんの。
トイレ行って帰ってきたら、見覚えある
丸まった背中が見えたから、まさかって
思ったら、そのまさかだった。」
と、ニコニコと話す翔くん。
ニ「お久しぶりです。櫻井さん。」
櫻「二宮くん。久しぶりー。
なんか痩せた?
あ、あー智くんの会社、忙しい時期だったね。」
と、ニノの頬っぺたを触る。
ニ「…あ、あの櫻井さん…。」
あーあー。ニノが困ってる。
「翔くん。ニノが固まってるよ。」
と、翔くんの左手にデコピンする。
櫻「いってー。」
と笑って手をブラブラ。
あ…
ニ「…え?櫻井さん。それって。」
ん?と片眉を上げて、
俺とニノの目線の先の左手を見る。
櫻「あぁこれ?
そ、ペアリングってやつ?」
俺、来年結婚するんだよね。
と、笑った。
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える