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用心棒「…商人さん」

商人「？」

用心棒「…王国の役人連中に…この件を渡しましょう」

商人「急に、どうしたんだい、そんな神妙な顔で。いいんだよ、聞き流しておくれ。そもそもの話が、眉唾物だしねぇ」

用心棒「…商人さん…これは、私の勘でしかない。そう、ただの勘なんだ…」

用心棒「だが、とてつもなく…まずい気がするんですよ。あなたが抱えているべき話じゃあない」

商人「ど、どうしたんだい、本当に」

用心棒「…魔王復活の噂…似た風体の男…王国の３人組…。思い過ごしで済ませるには、ちょっとばかり、ピースが揃いすぎている」

用心棒「…経験上、こういう時は用心するにこしたことはない。『情報を持っている』ってのは、時に身を危うくするんですよ」

用心棒「幸い、次の目的地は大きな関所があり、役人たちも多いですから、ね？」

商人「あ、ああ…そうしたいもんだね…」

用心棒「…」

用心棒(あの三人の使い手たちが、嬉々として頼った話が、商人さんの目撃情報だって…？)

用心棒(魔王なんて、得たいの知れないもんが、まさか本当に…。しかしだとしたら、三人の使い手たちで討ち取れなかった場合、危険なのは…)