
じぶん克服日誌
第3章 変装未満
あの日以降、
数か月は外出が出来なかった。
家族の協力で
少しだけ外に出れるようになっても、
知り合いに出くわすことが恐ろしくて堪らなくて、
マスクとメガネは欠かせなかった。
それは今も、変わっていない。
たまの家族との外出は、
マスク絶対着用。
編入学した先の学校にも、
以前の私を知る人なんて居ないのに
マスクがないと不安になる。
たぶん、今度約束をした旧友と会う時も、
私はマスクをつけて、
メガネを鞄に忍ばせるんだろう。
まるで精神安定剤のように。
それでも、会ったあとからは、
要らなくなってるといい。
それが無理でもせめて、
下を向かずに歩けるようにはなりたいな。
変装にも満たない「変装未満」から、
心持ちだけでも、
脱ぎ捨てることを目標に。
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栞を挿してくれた方々へ
こんなお目汚しな文でも置いておいて良いのかな、と
少し勇気を頂きました( ´`)
本当にありがとうございます。
