粉雪のファンタジー
第1章 *雪との出逢い*
『着く頃電話するから……』
『……はい……
有難うございます。』
『……ああ、でも涼……
覚悟はしといてな?
何を聞いても……』
『……』
『……それを……
約束できないなら、
俺は明日行かない……』
『……大丈夫です……
覚悟します……』
『……解ったよ……
あとその事で……
雪を責めないでやって?……』
『……はい……』
『……じゃあ明日な?……』
『……はい……
ほんとにすみません……
おやすみなさい。』
俺達は電話を切った。
……覚悟って……
そんなに重大な事、
なんだろうか?……
やっぱり雪の身に、
何か起こってるのか?……
……明日になれば全て解る……
俺はようやく、
眠りに着いた……
……雪……
涼から電話がきたよ。
……明日……
全て伝えるよ……
……それでいいんだよな?……
……雪……おまえも……
眠れているか?……
……俺の頬を涙が伝った……
……寝よう……
……明けない夜はない……
……何があっても
朝はやってくる……