TABOO
第2章 *美しき人、2度めの出逢い*
……朝……
いつものように夫を見送る美沙。
『……行ってらっしゃい……』
「……行って来る……」
『今日は普通よね?』
「……ああ……」
美沙は夫を見送ると部屋に戻り、
コーヒーを飲みながら暫くくつろぐ。
いつの間にかため息が零れていた。
今年で45歳になる夫は
美沙より大分年上だ。
そのせいかやけに冷めている……
美沙が引かれてるのは、
その返もあるのかも知れない……
もちろん出会った頃は夫も、
美砂に夢中だった。
美沙ももちろん夫に恋をして、
そして結婚したはずなのに……
……今はマンネリ気味のこの日常……
……夫はもう私を女として……
いないのかも知れない……
だからこそよけいに、
そんな時出逢ったレイは美沙にとっては、
とても刺激的だった。
レイのおかげで美沙は今とても満ち足りた、
日々を送っていた。
もちろんこの事は夫は知らない……
いや知られてはならない。
知られたら……
レイとの事も全て終わって、
しまうに違いない……
だからレイとの事も私は、
1カ月待ったのだ……
慎重にもなった。
……明日その夢がついに叶うのだ……