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「杏奈さん入りま～す」

バスローブを纏った杏奈が現れた。

杏奈は俺の姿をいち早く見つけると
深々と御辞儀をした。

つい豊満な胸の谷間に目が行ってしまった。

「悠人くん。気負わず自然体でいいからね」

監督の指示はこれだけだった。

それもそのはず。

付き合って間もない恋人同士の
初旅行の設定なのだから。

「初々しさを表現したいのでリハは無しで
お願いします」

二度も三度も杏奈を抱くことを拒んだ。