校えっち(校閲)ガール
第4章 桐生悠人の事情②
映画館の校閲を終えると未央と帰宅。
夕飯にはまだ早く
俺と未央はリビングのソファーに並び
【ナオキとカナミ】の添削を施す。
「なかなか原稿通りにはいかないもんだね」
「……すみませんでした」
予定よりも早くイッてしまった未央を
フォローしたつもりだったが
逆効果だったようで
余計に落ち込ませてしまった。
「小説の中のカナミと生身の未央は違うのが
当たり前。そう卑屈になる必要もない」
「……卑屈」
「あッ……ごめんッ。卑屈というか……
そこまで深く考えることないって
俺は言いたかっただけで……」
俺っていつもこう。
相手の気持ちを考える前に
言葉が優先してしまう。
夕飯にはまだ早く
俺と未央はリビングのソファーに並び
【ナオキとカナミ】の添削を施す。
「なかなか原稿通りにはいかないもんだね」
「……すみませんでした」
予定よりも早くイッてしまった未央を
フォローしたつもりだったが
逆効果だったようで
余計に落ち込ませてしまった。
「小説の中のカナミと生身の未央は違うのが
当たり前。そう卑屈になる必要もない」
「……卑屈」
「あッ……ごめんッ。卑屈というか……
そこまで深く考えることないって
俺は言いたかっただけで……」
俺っていつもこう。
相手の気持ちを考える前に
言葉が優先してしまう。