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校えっち(校閲)ガール

第40章 伊波杏奈の事情⑦

「俺は裏方だから。杏奈を輝かせる道具に
過ぎない……って言われたんだ」
「そんなこと……私は悠人じゃなきゃ……」

好きだということは言わずにいた。

「俺も。杏奈だから手応えを感じたんだ」
「また私が気を使わせちゃってます?」

今度は私が悠人の顔を覗き込む。

「これは本当。杏奈と俺の相性が売上に
反映したと思ってる」
「それ……私も同感です」

『悠人のことが好きだから』と
口から溢れ落ちそうになる。

「勝手でごめん。俺の相手は杏奈しか
考えられない」
「私を……好きでもないのに?」

これくらいの意地悪……

言ってもいいよね。

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