
Baby love
第10章 キスの続き。
1本目の収録を終え、ただいま休憩中。
潤を見てニヤけるのを抑えるのが大変だったが、なんとか通常通りの雰囲気は出せてたはず。
俺頑張った。
ちょー頑張った。
ご褒美のキスくれよ、なんてバカみたいな事言って潤の照れた顔を見たいところだが。
俺には今ものすごく大事な用事があるのだ。
S「・・・」
チラリと潤を見ると、ニノとじゃれている。
楽しそうに笑いながら、そのまま2人は楽屋を出て行った。
チャーンスっ!!!
S「雅紀っ!!!」
A「わぁっ!」
少し声のボリュームを間違えて、隣にいた雅紀に大声で呼びかける。
驚いた雅紀が読んでいたマンガを落とした。
A「・・・ビックリしたぁ!なに翔ちゃん!!」
耳をおさえて雅紀が目を丸くしている。
S「あ、ゴメン。ちょっと急ぎの相談があって・・・」
A「相談?俺に?」
キョトンと不思議そうな顔をする。
S「お前にしか相談出来ないんだ!」
A「・・・翔ちゃんが頼ってくれるなんて嬉し〜♪
なになに??」
俺が相談を持ち掛けるのが珍しいんだろう。
ウキウキした様子で雅紀が身を乗り出す。
S「ニノと付き合ってから、その・・・キス以上の関係になったのっていつ??」
A「・・・あはははっ。」
S「え、いきなり笑う?!」
おかしそうに笑う雅紀が、ゴメンゴメンと謝りながら落ちたマンガを拾った。
A「翔ちゃんってさ、結構慎重っていうか・・・
恋人に真面目なイメージなんだけど。
松潤の事となったら、やっぱ余裕ないんだなぁって思って。笑」
S「・・・うるせーな!」
雅紀の持ってるマンガにパンチをすると、うひゃひゃっとさらに楽しそうに笑う。
確かに・・・
今まで付き合ってきた恋人の事を考えると、今回とはまるで違う。
付き合う前にキスなんか絶対しないし、付き合ってからも順序はきっちりと紳士的に振舞ってきた。
