
Baby love
第3章 たぶん、恋をした。
M side
パパッと着替えを済まし、ソファにドサッと座った。
よし、普通に、平静を装うんだ。
適当にパラパラと雑誌を捲っていると、ふと雨の事を思い出した。
チラッと翔くんを見る。
さっきと同じ場所でなぜか固まっている。
何してんだ。
M「ねぇ、翔くん。」
声を掛けると、ぎこちない動きで俺に振り向く。
・・・ロボットみたい。
M「今日さぁ、朝出るとき雨降ってた?」
S「え・・・ああ、小雨だったけど。
でも案外濡れたな。」
M「ふふっ、そっか。」
やっぱ、傘ささなかったんだ。
思ったとおりの答えに、なんだか嬉しくなって笑ってしまった。
ふと目が合うと、翔くんが赤い顔で戸惑ったような表情をしていて・・・
M「・・・どうしたの?」
S「いや・・・」
口元に指を添えて、何か考えてる時の癖。
赤い唇に、翔くんの白くて綺麗な指が余計に色っぽさを強調してる気がして・・・
また顔が熱くなるのを感じた。
A「・・・ねぇ、松潤、翔ちゃんを殺すって言ったよ?!」
O「やべ・・・ふふ、腹痛い・・・」
N「大野さん笑い過ぎ。」
O「いいなぁ、松潤、面白いわ。」
A「過激な恋だねぇ。」
N「ま、翻弄されれば良いんじゃない?
翔さんにはそれくらいが良いよ。」
A「すごい心配してるくせにー♡」
N「・・・うるさいなっ。」
お互い赤い顔で動けなくなってた俺達は、3人が何を話してるのか気にする余裕なんか全く無くて。
ただ俯いて、翔くんの視線から逃げるようにキャップを深く被り直した。
