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×××だけのプリンス

第3章 S&M ファイナルゲーム

次の日、他のスタッフ達から見たら
何の変わりもないただの仲良しなアイドル。


でも、実際こいつらは、俺が何を言い出すか。

何をしてくるか、と怯えている。


だって、俺が肩を組むだけで
ビクッと身体を跳ねさせる。


見てて飽きない。

特に潤はクールに見えて動揺しやすいから
すぐに顔が真っ赤になってトイレに駆け込む。


「潤?腰大丈夫?」
「ちょ、ここでそんな話しないでっ…」


潤は俺から逃げるように早足で楽屋に向かう。


「なんだよ~心配してやってんのにぃ~」


潤の後ろをとことこついていく。


「ふあっ、っ…」


襟足をさっと触ると、髪が首筋に当たったのか
厭らしい甘い声を出す。

そしてそのことを知られたくないかのように
口を押さえて更に速く足を進める。


楽屋に入ると、潤はバタンと
大きな音を立ててドアを閉め、俺に近づく。


「翔くんっ!外でああいうの本当に止めて!」
「…へぇ、中ならいいんだ。」


まだ誰もいない楽屋で、
潤のキュッとした尻を鷲掴みにする。


「んっ…そ、そういうことじゃなくてっ…」


潤の可愛い唇にキスをしようと
顔を近づけ、潤もギュッと目を瞑った時。





「あの、ここ楽屋なんすけど…」


ドアのそばに立ちすくむニノと雅紀。

俺たちじゃなかったらどうするの…と
小さい声で呟きながら定位置に座るニノ。


そのそばで雅紀も荷物を下ろし座り込んだ。


俺は潤から離れニノの横に腰を下ろす。


「何?潤にヤキモチ妬いた?」
「はぁ?私今からゲームやるんで
どいてもらっていいすか。」


俺はゲームの方を向いたニノの顎を持ち
クイッと上にあげる。


ニノの目が少し潤んで
頬が赤く染まる。


「ニノにもキスしてあげる。」


俺はニノの唇にチュッと音を立てて
吸い付くようにキスをする。


ニノの瞳は俺をずっと見つめていた。

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