TIME is MONEY
第1章 scene Ⅰ
痙攣する体をどうする事も出来ず
立て続けに俺を襲う抗いようのない快感に
意識も朦朧としてきた
だけど下半身を嬲る動きは止まってはくれなくて
ドライでイカされた後の
何度目かの絶頂で、薄くなってきた白濁を無理矢理吐かせられた時
俺は意識を失って暗闇に堕ちていった
***********
「あ、起きた」
夢すら見ずにこんこんと眠っていたらしい
コーヒーの香りに誘われるように目を開けたら、いつも通りの雅紀が寝室の入口に立っていた
その当たり前のようないつもと変わらない姿に
あれは夢だったんだと思い当たって
「コーヒー飲む?」
「うん、起き…」
“起きるよ“ と言い掛けて、やたらと体が怠い事に気が付いた
下半身にも、何となく違和感が残っている
呆然とベッドに座る俺に気付いた雅紀が、こっちを見て
にやり、と笑った
「…最後まではしてないから」
その言葉の意味するもの
眠ってしまう前の、出来事
…そして、胸の辺りに残る紅い痕
「最悪だ………」
俺は再び、ベッドの上に崩れ落ちた