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TIME is MONEY

第3章 scene Ⅲ


淡々と答えていく雅紀

本当の核心に触れてないからなのか
行き場を失った俺に気を許したのかまでは見えないけど

とにかく聞けるとこまでは聞きたい


本当はアパート解約の時点で殴りたいくらい腸は煮えくり返っているのを、必死に押さえている

だけど今しかないんだ
…何故だかそんな気がした


「大野と潤は…どういう関係?」
この二人も絶対ただの友達じゃない

だってさっき、“翔と大野が“ って言ってたし
潤は…雅紀を捕まえようとした生田といた


「んー、…昔からの知り合い、じゃダメ?」
雅紀が少し言い澱んだ

でも、絶対拒否と言う感じもしないから

「ダメ」
俺もここは折れずに行く


「…詳しくは言えないけど、大ちゃんも潤も味方じゃないけど敵でもない」

「…は?」

「面白そうな事だと思ったら全面協力するけど、そうじゃなきゃ敵になる事もある」

「…ちょっと待て、意味分かんないんだけど」

雅紀が困ったように笑った

「…金と興味だけで動くんだよ。…だけど相手に情報は一切漏らさない」

「……?」

「潤が、生田といたでしょ?」
“そう言う事“

……どういう事?
自己完結するな、バカ

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