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MITO

第4章 初勤務

『シ゚カ゚ゴ"ブ~ル゙ズ(冗談よ、ジョーダン)』


「ごめんなさい、ホント、なに言ってるのかわからないから……携帯の画面に文字を打って見せてくれない?」


 それを聞いて、水戸さんは手をパチンと柏手を打った。


 いい方法だと気が付いた。


 さっそく携帯電話を出し、メール画面にして文字を打った。そして、その画面を大神に向けた。


[ま゚]


「いや、あんたの発してる言語を文字にしてもわからないでしょ!! 意味を書きなさいよ。てか、あんた、なんなのその頭、ふざけてんの?」


 忘れていた。ずっと、パーティーグッズのカツラをつけていた。


 水戸さんは、文字を打った。


[見えないおしゃれ]


「いや、見えてるわよ。でも、不覚だわ……私としたことが、匂いも感じず、音もわからなかったなんて……」


 大神はそう言うと、ベロリと長い舌を出し、口の周りを舐めた。


 水戸さんは、文字を打った。


[あなたは、いったいなんなの?]


 大神は画面を見て言った。


「うん、私は、栗壱屋家政婦紹介所から来た家政婦。ここの屋敷のやり方が変だから、断りを入れて辞めたの。働いた分も払ってくれないから、腹いせに鹿を食ってやろうと思ってさ」



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