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MITO

第4章 初勤務

 ボンサンがいくつもの資料が入った、クリアファイルを手に取った。


「以前から鹿の肉を食わせて、人は食わないようにしつけております。人に噛み付いても、アゴに力が入らないようにAIに覚えさせてます。活動期間内は、定期検診を行い、腐敗が進まないように注意しながら、家政婦として業務を遂行させます」


「水戸さんは、のちに家政士の資格も取ってもらう。彼女なら1発で合格するだろう」


 ジャガーも水戸さんの働きには、太鼓判を押していた。


 ジャガーには、新たな計画があった。


「ボンサン、デヴィッド、聞いてくれ。あの優秀な家政婦、水戸さんを、わずかな期間だけで失うのは、本当に惜しいことだ。そこで計画がある」


 二人はジャガーに耳を向ける。


「水戸さんの、知能や行動のデータをすべて移したアンドロイドを製作することだ」


「アンドロイド!?」とデヴィッドが驚く。


「あぁ、まだ企画段階なんだが、水戸さんでありながらも特殊な装置も組み込もうと、計画している。きっと、完成すれば水戸さんを手助けし、水戸さんがいない時は、代わりになんでもやってくれることだろう」


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