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「これでお前の話は終わりだな？」


「はい」


「じゃあ
こんなぬるいのじゃなくて
よく冷えたビール飲むか
二人で」


ビールをを取り上げられ
少しスネた真琴に
そう声をかけると
真琴はやっと
八重歯をみせながら笑った


「なんか
久しぶりだな。
お前が笑ったの」


「そう…ですか？」


ごめんな、真琴


こんなことなら
早く話を聞いてやればよかった


アイツのことがなかったら
俺も
こんな臆病には
ならないんだけどな


「僕、ビールとってきます」


真琴は
嬉しそうに台所へ向かった


「はい、向井さん」


「ありがとな。
で、お前何それ」


真琴は
ビールと一緒に
コンビニの弁当をテーブルに置いた


「なんだか
食べる気がしなくて
食べてなかったんですけど
今、すっごい
腹減ってきて（苦笑）」


「グーー…」


その時
俺の腹が豪快な音を立てた


「え？
向井さんもお腹空いてるんですか？！」


「あー…そうかも（笑）」


「じゃ、一緒に食いましょうよ」


真琴は
テーブルの弁当を
俺と自分の間に置き直し
箸を割りながら
嬉しそうに目尻を下げた


可愛い


噛みつきたいくらいだ


「じゃあ唐揚げくれよな」


「えーーー！
唐揚げはちょっと
勘弁して下さいよーー」


「それ以外はいらねーし」


「なんすかそれ
向井さん
白身フライとか
好きじゃないですか！」


「今日は唐揚げの気分なんだ」


「いやいや、えーー
じゃあじゃあ
そこはジャンケンで！」


「おぅ！負けねーからな！」


「最初はグー！ジャンケン……」


（笑）


ジャンケンで
勝ったって


お前に
唐揚げ全部やるけどな。